ストレートティーでは多すぎる。

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まずは確かめたい取りかけの位置

こんにちは。今日は的中に深く関係しながら意外に意識されていない取りかけの位置について、ご紹介したいと思います。

 

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 現在東京メトロ堀北真希さんの弓道に挑戦している写真がポスターになっていますが、これ、結構まじめに弓道をされています。
初心者とは思えないよく出来た射形です。巻藁を練習し、的前に立ち始めた方なんか、こういう射形になっていると思います。ここで気になるのが取りかけの位置です。
矢筈一本から二本ほど、妻手の親指を下に取りかけているのがお分かりになると思います。なぜこの位置で取りかけているか。それは、こういうふうに「教わっている」方が多いのです。
 下弦を取りなさい、という指導を聞いたことがある方もいらっしゃると思います。
下弦を取る、とは、一般的に弦の下部分にユガケによるひねりを加える事を指します。
下弦を取ることに異論はありませんが、下弦を「取らせる」事については無意味であると考えます。なぜか。それは、意識して作り出したひねりは、離れのリリース時に必ず元に戻ります。つまり「緩み」に繋がるためです。

緩みを生じない為には、どの様に下弦を取る取りかけが良いのかを説明します。

 

■下弦を取る理想的な取りかけ

まず、矢筈に添うように妻手親指を突っ込みます。そしてそのまま、矢に対して45度程度角度をつけた状態で通常の取りかけを行います。ポイントは

・親指は弦をはさみ、外を向いたまま取りかける。

・親指は矢に当たるように、矢に寄り添って取りかける。

・取りかけたら矢筈が弦から抜けないように、優しく捻りを加えてやる。この時、強く捻らない。また、無理に手首を曲げて妻手を的方向へ向けない。手首をまっすぐにして、手の全体を捻り、やや的の右上方を親指が向いたままにする。

つまり、親指は的の方向ではなく、ナナメ上を向いた状態にすることが重要です。これは、打起こしから離れに至るまでずっとこの形をキープします。

 これによって、弦に対して親指が斜めに交差するようになり、引き分けをすればするほど自然に下弦が効いてきます。なぜこのような形を取るかといいますと、弓手と妻手のシンメトリーに近づける為です。考えてみれば、弓手は親指のすぐ上に矢が乗っているのに、妻手の親指と矢が矢筈一本から二本ほど離れているのはおかしくないでしょうか。親指が同じ位置で弓と矢を支え、最大限ドローするからこそ、矢は弓の弓力を受けて正確な軌道を描くことが出来ると私は考えます。

 矢勢が無く、下弦が取れていないと指摘された時は、是非試してみてください。ちなみに、ユガケの親指と人差指の間の皮革に余裕が無い場合は突っ張ってしまい、打ち起こし後に矢が落ちてしまう場合があります。その場合は残念ながら少し矢筈と親指の間を開けて、矢が落ちないポイントを探してみて下さい。少しでも近づける事で、下弦が無理なく取れる感覚を掴んでいただきたいと思います。

 

それでは。