ストレートティーでは多すぎる。

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フライパンで牛肉スライスを美味しく焼くための3つの約束

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<あらすじ>

・肉は常温にもどしておく。

・焦げ目をつける。

・フライパンに溜まった肉汁は容赦なく捨てる。

<あらすじここまで>

 

 

こんにちは。今日は料理が面倒な時にざっと作れる牛焼き肉をフライパンで美味しく作れちゃう方法をご紹介します。

ステーキの焼き方はまた次回ご紹介するとして、今回はスーパーで一般的に売っているスライス肉の焼き方をご紹介です。

 

■美味しい焼き肉の定義とは。

私の考える美味しいお肉の焼き方とは、

・肉汁が保たれていること

・香ばしい風味があること

・火が内部まで通っていること

の3点です。これらを全て満たすべく、フライパンの準備をします。

ちなみに肉はオージービーフ肩ロース、フライパンは24cm程度を想定しています。

このサイズのフライパンの場合、一度に焼ける牛肉は最大量で300グラム程度が限界でしょう。4名家族の方は大きいフライパンを使用するか、複数に分ける事をオススメします。目安は肉が販売されているトレーと同サイズ以上、つまりすべての肉がフライパン表面と接触できることです。

 

■肉を常温にもどしておく。

これがもっとも重要です。ですが、意外に知らない方も多いようです。

冷たい肉は表面を焦がし、内面を生のままにします。

ブルー、というニューヨークで好まれるレアの更に上の生を目指す焼き方では、

この冷たい肉を焼く方法がとられますが、スライス肉では単に火の通る時間が長くなり、肉汁の流出を促す結果となります。

また、事前に塩コショウを振るレシピが多くありますがこちらもオススメはしません。

塩コショウは焼き色をつける際に焦げ付きの原因となり、余計な苦味を出します。

 

■油を引き、肉を焼く。

少し多めの油(サラダ油か、オリーブオイル、またはごま油が熱に強いので私はよく使います。バターは焦げやすく、また加熱により風味が失われますので使用しません。風味出しにバターを入れる場合は、焼きあがった後に火を止めてから肉に絡めてやると風味が段違いです)をフライパンに敷き、中火で加熱します。

フライパンの温度は手をかざして熱を感じる程度です。テフロン加工のフライパンはテフロンが高熱により傷んでしまうので、熱しすぎないようにします。

温度が上がったら、肉を投入します。投入後は焦げ目がつくまでそのままにします。

 

■焦げ目が焼き肉を美味しくする。

肉が焦げるとラクトン類という香味成分が発生し、独特のあの香気を発します。

鍋振りや箸によって肉をかえしてしまうと、火は通りますが焼き肉のあの香ばしさはだせなくなってしまい、牛肉の臭みが増す結果となります。

例えば、少量の牛肉をレンジで加熱してみて下さい。非常に強い臭みを感じます。

フライパンを振りたい衝動にかられても、グッと我慢。コレです。

 

■ひっくり返す。それは時間との勝負。

焦げ目がついたら肉を順次ひっくり返して行きます。

焦らずに、迅速に。赤い部分をフライパン表面に当てていきます。

しばらくすると肉汁が出てきます。これがタイムリミット。

調理終了の時間です。

この時点で肉の全体90%程度色が変わっていれば、大丈夫です。

火を止めても予熱でちゃんと火が通ります。

赤い部分が多く、残った場合はそのまま加熱します。

しかし、肉汁の流出は始まった以上止められませんのでいつしかお肉は

カチカチ・パサパサになります。これぐらいならいいや。と思えるまで火を通し、

調理終了です。

加熱が不完全に終わった理由は

・肉が冷たい

・フライパンの温度が低下した(火加減が弱かった)

・肉が多すぎた

と、ざっとこんなところが考えられます。肉の厚みや季節や部屋の気温によっても変化しますので、色々失敗して試す事が大事です。

失敗した料理は学ぶという事さえできれば、美味しい料理を作れたことよりはるかに成功なのですから。

 

■お皿に盛り付ける

数分の予熱が終わったら、肉をフライパンから皿に盛り付けます。

この際、できるだけフライパンに溜まった肉汁はフライパンに残します。

肉汁をソースにする方法もありますが、家庭の焼き肉の場合は専用のタレが

ある場合が多いですし、安い肉は臭みが強い事が多いです。

焼肉屋さんの七輪での焼き網のように、臭みのある肉汁が流れ落ちれば

いいのですが、フライパンではどうしても溜まってしまいます。

フライパンに溜まった肉汁はうま味のカタマリですが、臭みのカタマリでも

あります。この際アクだと思い切って捨てましょう。

(玉ねぎ等の香味野菜を合わせるとこの臭みをうま味に変える事が出来ますが、

今回は美味しい焼き肉に集中しましょう。私は茹で野菜を別にレンジで作り、付け合せにすることが多いです)

 

さて、いかがでしょうか?成功していれば、口に入れると香ばしく、噛むたびにギュっと肉汁の溢れる柔らかいお肉になっています。

フランス料理のことわざで

キュイジニエ(料理人)にはなれても、ロティスール(焼き師)は生まれつき

という言葉があるそうです。肉を焼くことはそれだけ調理の原点であり、奥が深いという事でしょう。

それでは。

 

大きな肉でローストビーフを作る場合はこちらもご覧いただけば幸いです。

xaxxen.hateblo.jp